心と体を調える女性のためのスピリチュアルメディア『AGLA』で、とくに人気の高かったコラムを再掲する「AGLAアーカイブス」。2020年4月17日公開記事『四季に寄り添い、祈るように暮らす(連載第四十八回)』よりお届けします。
早朝の散歩で、今年最後の桜を眺めるのが私のささやかな楽しみ。
風か小鳥の仕業でしょうか。
道路に落ちていた花を家に持ち帰り花瓶へ。翌朝、花がほころびました。
「桜もバラ科です。実は、私がいちばん好きな花は桜なんですよ。ローズは好きではなく、リスペクト」と話すのは、ローズ療法家の今井通子さん。
今井さんがリスペクトするローズには、驚くほどの力が秘められているといいます。
「見えない敵、ウィルスへの恐怖心から除菌、除菌の毎日を送っている方が多いと思いますが、ローズは除菌ではなく加菌です。悪玉菌を殺すのではなく、ローズに含まれる良い微生物が善玉菌を増やしてバランスを取ってくれるのです」。
除菌することしか頭になかった私にとって、目から鱗のひと言でした。
ローズの美しい強さ!
そのひとつは、抗ウイルス作用が高い点。通常、ウイルスに抗生物質は効かず、自分の熱で死滅させるために高熱が出るそうですが、抗ウィルス作用のあるローズにはウイルスを抑える力があるといわれてます。
過度な除菌は免疫力の低下を引き起こし、乾燥によって逆に菌が付きやすくなることも。
また、コロナが収束しても、次のウイルスが生まれる。
大切なのは、身体と心を守りながら強化することですね。
今日は、ローズ療法家・今井通子さんと、私たちの美しい味方「ローズ」が持つ無限の力をご紹介します。
本物のローズとは
ローズはいつの時代も花の女王、女性たちの永遠の憧れですね。
万人から愛される花という印象がありますが、その一方で、「おばさんくさい」「女っぽい」「香りがきつい」とダークなイメージを持つ人も少なくないとか。
苦手という人の中には、「ローズ」と聞いて、合成の香水や芳香剤の香りをイメージする人もいらっしゃるようです。
今井さんが話す“本物のローズ“とは、日本の公的認可を受けた機関でしっかりと分析。農薬、添加物等が入っていない、逆に必要な芳香成分が基準値を満たしていることが証明されている安心安全なローズのこと。
今井さんがローズに魅了され、学び、研究を始めたのは今から16年前。
美容現場でお客様と接しながら、アロマ(植物)や身体、心のことを学んでいく中で、肌、身体、心のケアが同時にできるのは“ローズ”しかないと感じ、完全無農薬の「ソフィーズローズ®︎パーフェクトオイル」を開発なさいました。
2018年には、論文をまとめ、東京大学で発表を。
日本マイナスイオン応用学会のフォーラムの中で「メディカルローズがもたらす驚異的な美容作用と健康への薬理効果(The marvelous beauty action that medical rose brings and pharmacological effect to our body and mind)」を発表。
各分野の専門家、大学教授、博士などもローズの知られざる力に耳を傾け驚かれたとか。
そして、今年の1月、レディースクリニックの院長とタッグを組みローズを使用した療法を提案する、世界初の「ローズ外来」を設立。
同院内で行った臨床試験モニターでの素晴らしいエビデンスをもとに、多くの女性が抱えている女性ホルモンバランスの乱れや、ストレス、腸や子宮の改善に向き合い、女性たちの健やかな美しさを守るべく、活動の幅を広げていらっしゃいます。
ローズで、除菌ではなく加菌
除菌ではなく加菌という意味について、今井さんに伺いました。
「ブルガリアの科学者たちが証明したデータでは、ローズが放射線性皮膚炎に効果があることが証明されています。フランスでは第二次世界大戦の時、ローズ軟膏が国で支給されて、兵士の傷を癒していました。火傷や傷の治療はアルコールでの消毒で菌を殺すのが主流ですが、強烈な痛みを伴います。しかも、菌はなかなか死なない。戦ってはダメなのです。なにくそー!と思って、逆に相手も強くなってしまいますから(笑)。悪玉菌を善玉菌で包み込んで、悪さを出来なくしてしまうのが加菌の力です」と伺い、納得。
新型コロナウイルスの蔓延により、どこへ行っても、入り口にアルコール除菌のスプレーボトルが置かれていますね。
私たちは当たり前のようにシュッシュッと手にかけてこすり合わせていますが、アルコール除菌を繰り返すことによって、皮膚表面の皮脂と水分が奪われ、ひどい手荒れに悩んでいる方も多いのではないでしょうか?また、お酒が飲めない方など、皮膚の発赤やかゆみが出現するアルコ―ル過敏症に陥る方もいらっしゃるようです。
そんな方におすすめなのが、抗菌力と保湿力に優れたローズウォーターとローズオイルです。
ローズウォーターとは、水蒸気蒸留法でローズの精油を抽出する時に副産物としてつくられるローズのエキスが溶け込んだお水のこと。
ヨーロッパやアジアでは医療品、化粧品、飲食物と、幅広く使われています。
ウイルスは粘膜から入るので、目や鼻、口の洗浄はとても大切。
今井さんは、目や口にも使える安心安全なローズウォーターをアルコール除菌がわりに顔や手、目や喉にもシュッシュとスプレー。
その後、目以外は必ずご自身が開発した完全無農薬の「ソフィーズローズ®︎パーフェクトオイル」でお肌をやさしくケアしているそうです。
「私は鼻からローズオイルを入れて眠っています。痛みはありません。上咽頭という喉の上にある免疫と関係の深い粘膜を潤わせることが出来ますし、風邪やいびき予防にもなりますよ」と、アドバイスを。
天然のローズの香りに包まれるベッドタイム。不安から解き放たれ、ゆっくりと眠れそうですね。
ローズが引き出す幸せホルモン
新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちの生活スタイルも大きく変化しています。
新幹線や飛行機に乗って移動、友人と待ち合わせをして食事へ。休日に美術館へ行ったり映画を楽しんだり。そういう当たり前だった時間が、今はすべてノー。
私も、番組、執筆以外の仕事はすべてキャンセルとなり、外へ出るのは朝の散歩と、食料品の買い出しのみです。
不満を言ったり、焦っても仕方がないと思い、これまで仕事に追われ出来なかったこと、例えば、家中の掃除やお世話になっている方へ手紙を書くなど、不安に押しつぶされないよう、一日一日を大切に、有意義に過ごそうと心がけています。
リモートワークをしている友人は、オフィスであれば問題なく出来ていた業務もやりづらくなり、また、コミュニケーションがうまくいかず、仕事のストレスが増えたと話していました。
家族がいる皆さんは、四六時中一緒の生活の中で、イライラが積み重なり些細なことで口論になったり、リモートワークと家事の両立に加え、子育て。働くお母さんも限界を越え、そのストレスを子供にぶつけてしまう、ということも起こっているかもしれません。
そんな時、ローズは私たちの毎日に幸せと優しさを運んでくれます。
「ローズが引き出す脳内物質”βエンドルフィン”は、幸せホルモンを出してくれます。同じく”オキシトシン”は「優しさホルモン」を出してくれます。無理して前向きな気持ちになれなくても、香りは一瞬で本能の脳へと働きかけ、私たちの”思考”を変えてくれるんですよ」と、おっしゃる今井さんに、家で簡単に出来るローズ瞑想を伝授していただきました。
心と身体を整えるローズ瞑想
今、様々な分野の専門家から「心とからだ身体を整えるのに最も有効」と言われているのが「瞑想」です。
抗不安作用や精神強化、精神安定作用のあるローズの香りでの瞑想を是非、私たちの毎日に積極的に取り入れていきましょう。
今井さんの香りと手技を使った脳科学に基づいて行うローズ瞑想はYouTubeで公開されています。是非、ご覧ください。
まとめ
「漢方や植物療法といった自然療法は、身体に優しいのは分かっていても、効果が緩やかで時間がかかるため、ついつい即効性のある薬に頼ってしまうのが現実だと思いますが、ローズは非常に身体に優しく、尚且つ素晴らしい効果と速さで苦痛を和らげてくれます」と、今井さん。
幸せホルモンと優しさホルモンを引き出してくれるローズは、不安や恐怖との戦いに疲れ切った心も癒してくれますね。
戦うのではなく、悪玉菌を善玉菌で包み込み、悪さを出来なくする。
そんな、ローズの優しい加菌の力。人間関係も一緒ですね(笑)。
「戦わずして勝つ!」
ローズの美しい強さをチャージして、身体と心を強化しませんか?
今井通子(いまい みちこ)
1967年5月生まれ。1993年、専業主婦から一転 妊娠中にフェイシャリストとして美容業界デビュー。 肌がキレイになったお客様の輝く笑顔に背中を押され、 顔だけでなく全身をケアするスペシャリストになると決意。 以降INFAエステティシャン国際ライセンスをはじめ、アロマやオーラソーマ・カラーシステムなど、心のケア、全身トリートメントなどの資格を次々と取得。
数ある植物の中でも、心と身体への幅広いアプローチを持つローズに着目。オーガニックローズを使った自社ブランドM i(ミィ)を立ち上げ、ソフィーズローズレジスタードマークパーフェクトオイル、カプセルを開発。心と身体にメディカルに働きかける国内初のローズメソッド、ローズドレナージュ®︎レジスタードマーク︎ローズ蒸しテントを考案。
2018年オーガニックローズ協会を立ち上げ、“本物のローズ”がもたらす、驚異的な治癒力を世間に広く認知させて、多くの人の不安や苦痛を和らげる事を目指しローズの普及に尽力を注ぐ。